chapter1：資格取得後、就職ではなく独立開業を選ぶ

独立 or 就職！Aさんを悩やませたメリット・デメリット

独立の夢はありつつ、安定した収入が得られるのか家事と両立できるかなど、悩みを感じていたAさん。最終的に独立の道を選んだ決め手はどこにあったのでしょう？

独立も就職も収入の差は少ない、なら自由を選びたい！

リラクゼーションの業界では正社員を募集しているサロンは少なく、ほとんどがアルバイトか業務委託。就職しても安定した給与がもらえるとは限らないのであれば、独立してもっと自分らしい働き方がしたいと考えました。

独立開業に必要な資金は意外と少ない

手技を使用した施術のため、大がかりな施術機器が必要になりません。ベッドやタオルだけでのミニマム開業が叶います。

プライベートの時間を大切にできる

自分のサロンなので営業時間や営業日は自分次第。そのときのライフスタイルに合わせて調整できます。子どもが小さいうちは学校に行っている間だけにしたり、ある程度自由な時間が増えたらガッツリ稼いだりも自由自在です。

心配なのは経営面スキルが必要な面だけ

自分独立サロンを開業するのであれば、経営も事務もすべて自分で行なうことになります。そのスキルは、リンパマッサージの資格を取得するだけで得られるものではありません。高い技術を身につけるだけでなく、開業に必要な知識を勉強し、経営の面も対策する必要があります。開業がうまくいくかは、集客や経営のスキルに大きく比例するのでちょっと心配になる点ですね。

独立に向けてAさんがしたことは？

開業スタイルの決定

まずは開業スタイルを考えました。テナントサロン・自宅サロン・レンタルサロン・出張サロンなどいくつか種類がある中、Aさんは最終的に自宅サロンを選択。テナントサロンやレンタルサロンのように追加家賃がかからないので費用を抑えられると考えたのです。家の仕事とも両立しながら、自分のペースで開業したいと思いました。

リンパマッサージサロン開業をスクールに相談

Aさんが通っていたスクールは独立開業に向けたサポートが受けられるところ。いつか自分のサロンを持ちたいと考えていたAさんは、入学前から卒業後のサポート体制についてもきちんと確認していました。開業する決意を固めたので、さっそくスクールに相談。店舗の内装や必要な備品についてのアドバイスをもらいます。

直営サロン・出張サロンで腕試し

スクールでの勧めもあり、まずは直営サロンで接客スキルを磨くことに。オーナーから経営についての注意点も教えてもらいました。ママ友や親せきに声をかけ、小規模の出張サロンもスタート。少しずつ自信をつけていきます。

いよいよ開業！その後のAさんの1日

Aさんのサロンは予約制。家事や育児と両立しながら、1日3～4人程度対応しています。そんなある日の1日を見てみましょう。

• 06：00～08：00　起床・子どもたちを幼稚園へ送る
• 08：00～10：00　朝の片づけ・家事・仕事の準備
• 10：00～14：00　サロンOPEN♪空き時間は買い物やランチ会へ！
• 14：00～19：00　子どものお迎え・夕食の準備
• 19：00～20：00　仕事帰りに来るお客様に対応
• 20：00～23：00　家族団らんリラックスタイム＊就寝

予約の状況によって忙しさには波がありますが、家族に相談しながら対応しているとか。通っていたスクールの支えもあって、お客様の紹介をしてもらったりもしました。初めはママ友を中心に声をかけて利用してもらい、少しずつ口コミが広がって集客が安定してきているようです。

1日に3～4人、週に平均3日程度対応して、月の収入は25万円程度。開業サポートも受けられるスクールに通ったため通学費用は50万円ほどかかりましたが、これだけの収入につながったので後悔はありません。毎日が充実していると言います。

初期投資は大きくても卒業後のサポートを重視すべき

サロン開業に失敗してしまう人の多くが、スキルだけを身につけて経営や集客についての知識のないままにサロンをOPENしています。個人サロンで安定した収入を得るには、お客様に利用してもらうことはもちろん、リピーターをいかに増やすかが大事。スキル磨きと同時にリピートしてもらいやすい環境を整える必要があります。

開業当初から黒字経営は難しいので、その間の対策も考えなければならないでしょう。一人で考えるのは限界があるので、経験者のアドバイスを聞くのが最適です。

開業を見越した資格取得を考えるなら、集客ノウハウや経営スキルを学べたり、直営サロンで開業前に経験を積んだり、独立サポートの相談やサポートが受けられるスクールを選びましょう。